刺され損ねた。

童貞の恋人が右手であるように、メンヘラの恋人もまた、右手なのである。

どよめく私が分岐点

こんな私は、こんな私だから、友達がとても少ない。少ないながら、それでも今まで、あまりさみしいと思ったことはなかった。でも今は、さみしさだけを残し、失ったことを失った。失って、しった。友達が少ないのはとてもさみしい。

私は結局、かわいそうな自分が大好きだ。ひとを選び、計算して付き合いそこに私はいない。そんな、ずるくて弱い自分が大好きだ。たまらなく可愛いのだ。
私はひとにきらわれるのが、嫌いだ。みんなに慕われていたい。みんなから慕われる私は私が憧れる私で。
まったく、仕方ないんだから。そんなことを言ってお世話をしていたい。にやけた顔して、いつまでも幸せな愚痴をこぼしていたい。私がいないとできないの?なんて言って、嬉しいくせに、呆れたふりをしていたい。人に、本当は家族にたよりたかったんだ。たよりたい。薬にはたよりたくない。陰で泣いてる自分が嫌いだ。妹と私。常に目上でありたい。私は清く正しい醜い私が大好きだ。
だからこそ、自分のなにもかもが許せなくなる前に死にたい。私にまで嫌われるなんてことになったら、いよいよ目もあてられない。手段はないのだ。

愛がほしいと思う。遠慮せず誘えたり、甘えてくれる、わがままを言ってくれる友達がほしい。欲をいえば家族がほしい。恋人なんていう過程は、あまりに不安定だと思う。他人の心中はわからない。リスクを考えると、時々、私を友達にしたく、私を恋人にしたいとさえ思う。キモい。人間としてまるでだめな私が、やっぱり、愛おしくてたまらないのだ。変わりたくても変われない、そんな自分がやっぱり、いじらしい。