刺され損ねた。

童貞の恋人が右手であるように、メンヘラの恋人もまた、右手なのである。

強い赤みと、弱い青み

数ある中でも、歴史の長い障害としては、トゥレットを抱えています。 小中と、恐らくそれが原因でいじめにあったため、私は高校に入り 抑える術を身につけましたがそれもストレスは凄いようで、家に帰ると止まらないチック。親に叱られたって睨まれたって気…

彼女のいろは

「煙草は吸わないよ。」そういった藤沢の吐く息が煙たくなったように、彼女にとっての藤沢の存在はいまだに煙たいらしい。藤沢さん、元気?みんなが聞くたび、彼女は泣いているような笑っているような、どちらともつかない声で、 「元気です。」そう応える。…

どよめく私が分岐点

こんな私は、こんな私だから、友達がとても少ない。少ないながら、それでも今まで、あまりさみしいと思ったことはなかった。でも今は、さみしさだけを残し、失ったことを失った。失って、しった。友達が少ないのはとてもさみしい。私は結局、かわいそうな自…

鍋に焦げ付いたとれない君の

わたしはずるい人間だ。昔からそうだった。 なんでも母親にきめられた。そのとおりに動けばほめられた。そうして、あんたは育てやすい子だといわれた。その前後になにがあろうと、その時に喜ばれるじぶんがたいへん誇らしかった。だからわたしは今もそうする…

絶対絶望情緒

恋愛は、結婚するためにするものだとわたしはずっと思っていた。その先に別れがあり、結婚が本当はなくとも、告白するということは、受験でいう前期 合格するつもりで、恋愛ならば その先に結婚を描いて、そうして告白するものだとわたしはずっと思っていた…

安心感の原料

安心感を得たい。 安心感は、ひとの不幸からなるものだと思う。ひとと比べて、はじめて安心する。「私は、こんなにしあわせだったんだ。」そう、思えるようになる。思ったところで、じぶんの汚さが恥ずかしくなって、そんなだから、また誰かが私と比べて、安心…

お嬢さん

私とおなじ、フルタイムでパートタイマーとして働く主婦、資産家らしい。驚いた。しかもそれをちっとも自慢しないから、いま聞くまで、私はそれを知らなかった。家にお金があるのに、どうしてパートなんてするんだろう。運動のため?教育のため? 私だったら…

青い目をした彼女が攫う

やはり恩は感じます。 親は好きじゃないけど、いじらしく思い、嫌いになれない自分がいます。愛しています。 「育てて」なんて頼みません。でも、しおれた花には水を与えます。それが庭ならなおのこと、近所の視線も助けます。 無自覚に、言うことがよくかわる…

好きが最後か始まりか

やはり、自分を理解してくれる また、理解しようとしてくれる そういう人は大切だと思うし、大切にしなくてはならないと私は思う。さらに言えばそれに漬け込まず、たとえ誰かが理解してくれたとしても、常人から外れていると自分でもわかっているのなら、治…

まな板の上で君と

わたしたちは生きかたを知らない。産まれてから生きていくうちに見つけていくものだと思っている。趣味というのが、より近く、それかもしれない。知らない生きかたを見つけるために趣味をしているのかもしれない、少なくともわたしはそうである。生きかたに…

お砂糖天国

ばら撒いて回してくっつけて、ふわふわになる。舌で舐めればきらきらひかり、つぶすと薄くかたくなる。表も裏も、なんなら中まで真っ白で、あんなに軽いのに甘い香りを放つそれを少しちぎって口へはこぶ。色のイメージといえば、緑のものは苦い、黄色のもの…

血管熱戦トピックス

赤と青と白、目の上に腕をおくと黒い背景の中に現れる。数十年生きていてこれは血管だと思っていたがあながち間違いでもないらしい。検索していくと「血管の残像」ということが書いてあった。ほかにも、「直前に見ていたものの感覚」だったり、「圧力のかか…

嫌いがする大好き

ぱちぱち 細かい音で目が覚める。今日はあいにくの、雨。小粒のしずくがフロントガラスを叩いていた。線香花火の夢をみたのはきっとこの音のせいだろう。ワイパーに追いやられたしずくは、半分は窓の隅にたまりLEDの赤を取り込む。その赤さといったら、鮮血…

モウ"再見"はナイね!

お久しぶりです、茜です。時間がずいぶん空いてしまいました。 前回はハロワで職探しをしたことまで書きましたが、結果から言うと圧迫面接を受けた挙句、その場で落とされました。 圧迫面接怖すぎたので録画していたうまるちゃんを観ながら泣きました。 幼少…

然もあらばあれ

ブログでくらいはヘラヘラおちゃらけていようとも思いましたが、根が明るくないので続きませんでした。先日、ストレスから逃れたい一心で、職安で住み込みの求人を探してきました。正直なめていました。やっぱりこんな生半可な気持ちで行く場所ではないです…