刺され損ねた。

童貞の恋人が右手であるように、メンヘラの恋人もまた、右手なのである。

まな板の上で君と

わたしたちは生きかたを知らない。産まれてから生きていくうちに見つけていくものだと思っている。趣味というのが、より近く、それかもしれない。知らない生きかたを見つけるために趣味をしているのかもしれない、少なくともわたしはそうである。生きかたに迷うと本を読む。目につくものをかたっぱしから読む。小説には生きかたのヒントが隠れているとわたしは思う。無いと言われても見つける。わたしは21年間生きてきて学んだことが(少なくとも)1つある。小説は生きている人が書く。生きている人が書いたものの中から生きかたのヒントが見つけられるんだから、生きかたとは、死ぬまでにはわかるものなのかもしれない。ということだ。